2020年07月11日

ボブ・マーリーの歌を香港に贈りたい #3. No Woman, No Cry

 香港に贈りたい3曲目(そして、とりあえず最後の曲)は、ほとんど世界遺産級の名曲と言っても過言ではないNo Woman, No Cry。沖縄のグループ「ネーネーズ」のカバーも悪くはないけど、そして、「ネーネーズ」が沖縄民謡を歌うのを聴くのは好きだけれど、このNo Woman, No Cryをただの恋歌にしてしまうセンスには、正直、全く感心しない。というか、端的に見識を疑う。片一方では文字通りに命懸けで歌を歌っている人がいて、もう一方では「たかが歌なんだから、そんな目くじら立てなくても」と気軽に歌っている人がいる。そりゃ、まあ、どちらも歌の姿ではあるんだろうけど。
 しかし、話を元に戻して、Bob MarleyのNo Woman, No cryを。「命令形は祈願を表す」ということを教えてくれたのは、詩人の田村隆一だったけれど、このNo woman, no cry, oh my little darling, please don’t shed no tears! という叫びが、哀切な祈りであることも言うまでもないだろう。


No woman, no cry
No woman, no cry

Said I remember when we used to sit
In the government yard in Trenchtown
Observing the hypocrites
As they would mingle with the good people we meet
Good friends we have, or good friends we've lost along the way
In this great future you can't forget your past
So dry your tears I say

No woman, no cry
No woman, no cry
Oh my little darling, don't she'd no tears
No woman, no cry

Said I remember when we used to sit
In the government yard in Trenchtown
And then Georgie would make the fire light as it was
Log wood burnin' through the night
Then we would cook corn meal porridge
Of which I'll share with you

My feet is my only carriage
So I've got to push on through
But while I'm gone...

Everything's gonna be alright
Ev'rything's gonna be alright
Ev'rything's gonna be alright
Ev'rything's gonna be alright
Ev'rything's gonna be alright
Ev'rything's gonna be alright
Ev'rything's gonna be alright
Ev'rything's gonna be alright

No woman, no cry
No, no woman, no woman, no cry
Oh, my little sister, don't she'd no tears
No woman, no cry



女たち、誰も泣くな
女たち、誰も泣いてくれるな

言っただろ、おれはちゃんと覚えているって
トレンチタウンの政府庁舎の中庭で
座り込んでいたあの頃のことを
おれたちは偽善者たちにいつも気をつけていた
奴らは善良な人たちの中に必ず紛れ込んでくるから
いい友だちもいるけど、いい友だちを失いもした
そうやって今日までやってきたんだ
明るい未来でも昔を忘れるなんてありえないから
だから、涙を拭いておくれよ

言っただろ、おれはちゃんと覚えているって
トレンチタウンの政府庁舎の中庭で
座り込んでいたあの頃のことを
いつものようにジョージーが火を起こして
薪の火は朝までずっと燃え続けていた
あの頃よく作ったとうもろこしの粥、
それを今みんなと分かち合いたいんだ

自分の足だけがおれのたった一つの移動手段だから
こうやってがむしゃらに進んでいくしかないんだ
そしておれがいない間

全てがもっと良くなるはず
全てがもっと良くなるはず
全てがもっと良くなるはず
全てがもっと良くなるはず

だから、女たち、誰も泣くな
女たち、誰も泣いてくれるな
おれの大切な女友だち、どうか泣かないで
女たち、誰も泣くな

(注:トレンチタウンというのは、ジャマイカの首都キングスタウンにあるスラム街の名前だそうです。Bob Marleyもこのスラム街で暮らしていたことがある。ついでに、歌の中に出てくるGeorgieは、GeorgeではなくGeorgieなので、女の人の名前。巷にはこれを男性だと思っている人もいるようなので−−もっとも、LGBTが声高に叫ばれる21世紀では、こんな注記も野暮の極致か。)
(H.H.)
posted by 冬の夢 at 02:14 | Comment(0) | 時事 国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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