2019年09月22日

レンタルDVD店と古書店があいついで閉店した地元商店街の感想

 この週末までに、近くの駅商店街からレンタルDVD店と古書店が消えた。

 いまどき家の近くに商店街があるというだけで、すごいことなのかもしれない。さほど大きな商店街ではないものの、シャッターを閉じたきりの店はなく、店の入れ替わりも多いほうだ。活気がある、というべきか。

 寂しい、とは思っていない。

 レンタル店には週一度は行っていたが、いうまでもなくTSUTAYAで、店員もよく変わり、愛着があったわけではない。株式会社TSUTAYAは業績回復のため店舗整理と業態変更を急ピッチで進めていると思われ、いま住んでいる東京某区では、この2年で6店が閉店している。ひとり寂しがったとて、どうなるものでもない。

 古書店も、コンビニふうの店構えで、単行本より文庫やコミック、ゲームやトレカのユーズドを買取・販売するFCショップだ。週遅れの漫画雑誌を買うくらいで、あまり行ったことがなく、閉店なんですねと声をかけると、さばさばしたような反応だった。

 どちらも、かつて同業店を駆逐し、世代交代した店なのだ。
 つまり、オタクっぽい青年がキネマ旬報を読みながら店番しているレンタルビデオ屋──話を作りすぎ!──や、ぜんぜん口をきかないガンコそうなジジイがいつも坐っているので、エロ本はむしろそこで買う古本屋──これはホント!──みたいな店は、チェーン店の前に、姿を消していった。
 そして、FC店のメリットだった、店舗数拡大による品数の多さ、サービスの均質化やポイント、キャンペーンなどの付加価値はそのまま、無店舗という事業形態によってさらなる集約化をものにした、通販や配信のものとなった。つぎの世代交代が起きたのだから、まさに、時の趨勢というしかない。
 それにしても、この、うすら寒いような気持ちは、なんなのだろうか。

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 ひとりぼっちでいたい人が、巷間あまり見あたらないものを探して立ち寄る場所、それがレンタルソフト店や古書店だったのかもしれない。営業形態はどうあれ。
 ひとりが好きな人は、器用に立ち回れないことが多いから、自由になるおカネが足りない場合も多いのではないか。それでもサイフと相談しつつ、それなりに元気よく未知の楽しみを探して回遊できる、そういうところなのだ。そして、気軽に行ける街に、案外と、ひとり好きの人たちがいるらしきことに気が休まって、出かけたくなることが、とても大きい。
 なんのことはない、わたしのことだけれど。

 万人に好まれなくとも、熱心な目利きの視線が一度なりと注がれたものを手にとり、わが目も向ける楽しさ。
 古びたものや、ひと目では分かりづらいものが、あちこちにけっこう存在しているのは、都市ならではのこと。それらを巡回している、会うことも話すこともない「ご同輩」たちの存在を感じられるのも、都市だからこそだ。
 古本や昔の映画が並んでいるお店が、急になくなっていってしまうと、つらくとも、腹立たしくとも、世間にあまり流されずに生息している「お仲間」たちの影もまた、みな消えてしまったように感じる。

 商店街から、ふたつの店が消えるいっぽう、おなじ商売の店がふたつ、ほぼ同時に開店した。
 ご存じ、タピオカドリンク。
 先月、台湾に住んでいる友だちに尋ねてみたら、地元では太るからと飲まない人がいたり、月二度と決めたりしてますよ、と教えてくれたタピオカドリンクの店だ。ほかの商店街でも開店準備中のところを、いまもよく見かける。(ケ)

Originally Uploaded on Sep. 24, 2019. 00:21:50
posted by 冬の夢 at 00:05 | Comment(0) | 日記 旅・徘徊・発見 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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