2020年07月09日

ボブ・マーリーの歌を香港に贈りたい #2. I Shot the Sheriff

 ボブ・マーリーの歌を香港に贈りたい#1に続いて、2曲目は "I Shot the Sheriff" に登場願うことにする。先の "Get Up, Stand Up" の続編みたいだし。この曲は、一部からは「ブルースロックの神さま」とまで言われているエリック・クラプトンがカバーしたこともあり、もしかしたらボブ・マーリーの歌の中でも一番有名かもしれない。が、面白い(?)ことに、英語圏でさえも、この歌詞の意味・意図が読み取れず、何だか色々と混乱があるみたい。酷い(?)のになると、「この歌の主人公は、保安官だけでなく保安官補佐まで殺していたの?、二人も殺したの?」みたいな、超トンチンカンなことを言っている人までいるようだ。冗談じゃない。確かに、sheriffやdeputyが本当には何を表しているのかを判断するのは難しい。そもそも、deputyにいたっては、どんな日本語にするのがいいのか、今も悩んでいる。しかし、確実なことは、歌にある通り、彼はsheriffを撃ち殺したのであり(それも正統防衛的に)、deputyを撃ち殺したわけではない。それなのに、彼はdeputyを殺した咎で死刑に処せらそうになっている。つまり、厳密に言わなくても、冤罪ってことだ。これがこの歌のキモだ。そう考えると、今の香港にこれほど相応しい歌もそう滅多にないと思われる。香港人たちは自分たちの権利・権益を守るために立ち上がったわけだが、中国政権は何か別の理由をこじつけて、彼らを逮捕しようとしているんだから。でも、とにかく、I Shot the Sheriff!


I shot the sheriff
But I didn't shoot no deputy, oh no, oh
I shot the sheriff
But I didn't shoot no deputy, ooh, ooh, ooh

Yeah, all around in my home town
They're trying to track me down, yeah
They say they want to bring me in guilty
For the killing of a deputy
For the life of a deputy
But I say
Oh, now, now, oh

I shot the sheriff, the sheriff
But I swear it was in self-defense, oh no
Ooh, ooh, ooh, yeah
I say, I shot the sherriff, oh Lord
And they say it is a capital offense, yeah
Ooh, ooh, ooh, yeah

Sheriff John Brown always hated me
For what, I don't know
Every time I plant a seed
He said kill it before it grow
He said kill them before they grow
And so, and so
Read it in the news

I shot the sheriff, oh Lord
But I swear it was in self-defense
Where was the deputy? Ooh, ooh, ooh
I say, I shot the sheriff
But I swear it was in self-defense, yeah
Ooh-ooh

Freedom came my way one day
And I started out of town, yeah
All of a sudden I saw Sheriff John Brown
Aiming to shoot me down
So I shot, I shot, I shot him down and I say
If I am guilty I will pay (pay, pay, pay, pay, pay)

I shot the sheriff
But I say, but I didn't shoot no deputy
I didn't shoot no deputy, oh no, ooh, ooh, ooh
I shot the sheriff, I did
But I didn't shoot no deputy, oh
Ooh, ooh, ooh

Reflexes had the better of me
And what is to be must be
Every day the bucket a-go a well
One day the bottom a-go drop out
One day the bottom a -go drop out

shot the sheriff
But I didn't shoot no deputy, oh no, oh
I shot the sheriff
But I didn't shoot no deputy.

オレは確かに保安官を撃った
でも、保安官代理なんか撃ってない
オレは確かに保安官を撃った
でも、保安官代理を撃ったんじゃない

生まれ故郷の町中で
オレを捕まえようと大騒ぎしている
オレを有罪にしようとしている
保安官代理を殺した罪で
保安官代理の命を奪った罪で
でも、言っておくが、全然ちがう

オレは確かに保安官を撃ったさ
だけど、誓って言うが、あれは自分の命を守るためだった
神さま、確かにオレは保安官を撃ったよ
あいつらに言わせると、それが死刑に値するらしい

保安官のジョン・ブラウンはオレのことをいつも憎んでいた
理由なんか知らない
オレが種を蒔くたびに
伸びる前に刈り取れ
伸びる前に全部刈り取れと言いやがった
それで、それで、
後は新聞を読んでくれ

神さま、確かにオレは保安官を撃ったよ
だけど、誓って言うが、あれは自分の命を守るためだった
だいいち、いったいどこから代理なんて出てきたんだよ?
いいか、オレが撃ったのは保安官だ
そして、誓って言うが、あれは自分の命を守るためだった

あの日オレは自由になって
街を出たところだった
突然保安官のジョン・ブラウンが現れて
オレを撃ち殺そうと狙いをつけた
それでオレはあいつを撃つしかなくて撃ったんだ
もしもそれが罪だというなら、喜んで罪を贖うさ

オレが撃ったのは銃を手にした保安官だ
保安官代理なんかじゃない
オレが撃ったのは銃を手にした保安官だ
保安官代理なんかじゃない

あれは自然な反応で、どうしようもなかったんだ
そうするほかにはどうしようもないだろ
毎日井戸で水汲みに使われるバケツにも
いつか底が抜け落ちる日がくるんだ
いつか底が抜け落ちる日がくるんだ

オレは確かに保安官を撃った
でも、銃を持った保安官だ、保安官代理じゃない
オレは確かに保安官を撃った
でも、保安官代理なんか撃ってない

(H.H.)

(附記)
確証は全くないけれど、この歌を聴けば聴くほど、「オレは、オレに銃を突きつけ、オレを撃ち殺そうとした警官を仕方なく撃ったんだ;丸腰の、オレに危害を加える怖れのない警官を撃ったわけではない」と聞こえてくる。そうなると、ますます香港ソングのように聞こえてくる。




 
posted by 冬の夢 at 02:46 | Comment(0) | 時事 国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする