2019年08月24日

二〇一九年十月二十五、二十六日の、七年ぶりの「浅草おどり」を観にきてください

 今週末、浅草公会堂(東京・台東区)で開催される、

「浅草おどり」を観にきてください!

「浅草おどり」とは、浅草の芸者さんたちが日々、修錬をかさねた舞踊や邦楽の技芸を、舞台で発表する会だ。
 歴史と伝統がある有名な花街では、この「おどり」の会が大切に継承されている。今年一四七回という京都・祇園甲部の「都をどり」や、大正末以来だという新橋の「東をどり」などの名は、耳目にとまる機会も多い。

「浅草おどり」は、戦後の一九五〇年、浅草花柳界の復活発展を祈念して「浅茅会(あさじかい)」という「おどり」の会を開催したのがはじまり。関東大震災や第二次大戦の戦禍で低迷した花街を復興しようという、さまざまな人たちの熱意がみのってスタートした。

 浅草花街は、もともと江戸時代の明暦大火(一六五七年)による、幕府の遊里移転策によってできた千束の新吉原に付随する形で、興隆発展したもの。明治から昭和戦前には、浅草は東京を代表する娯楽の名所として人気を集め、いまも「浅草ROX」に名を残す公園六区などは、身動きがとれないほど人が押し寄せた、映画・演芸や、飲食・遊戯の一大歓楽街だった。
 
 以後も、訪れる好景気の波に乗って花街も躍進。震災や戦災で壊滅状態になっても意気を失わず、高度成長期にはその最盛期を迎えて、料亭は百店以上、そこへ出動する芸者さんたちは千人近くになったという。ちょっと信じられないのだが、昔のお練り(お披露目パレードというのでしょうか)などの写真を見ると確かに、浅草の街区が黒留の芸者さんで埋めつくされていたりする。

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浅草見番。見番はおもに芸者と料亭の取次事務機能を担当。
写真クリックですこし拡大します。

 現在は、浅草見番に名をつらねる芸者さんは、お座敷踊りなどの技芸をする立方(たちかた)さん、伴奏をつける地方(じかた)さんを合わせて二十五人ほどだ。お座敷を提供する東京浅草組合の料亭さんは、いまわずかに六店である。
 それも時代の変化、ということなのかもしれないが、じつは浅草おどりも、明治座、浅草公会堂と場をうつしながら、一九九〇年代半ばには東京浅草組合・浅草観光連盟共催、台東区後援と広がり、四年に一度の大きなイベントになったものの、七年前の開催を最後に途絶えたままになっていたのだ。

 それではいけない、と関係者が奮起、紆余曲折あって昨秋、台東区生涯学習センターで小規模に「浅草おどり プレ公演」が開催された。これは好評を博し、満を持して今秋の本公演となった。さいわい事前人気は高く、協賛・協力も順調、券売も良好と聞いている。
 
 ならば、わざわざこのブログで宣伝する必要はなかろうし、そもそもお前、なんの筋で芸者の宣伝なんかするんだ、という話だが、たしかにわたしは、花街の関係者でも客でもない。芸者ありの宴席を知らないわけではないが、浅草はもちろん東京に六つある有名な花街で、お座敷をもったこともない。

 違う筋を通じて、ごく末端の手伝い、つまり諸案作りや印刷物の案・校正、ちょっとした撮影などをする縁があったからだ。やっぱり、応援したくなるのですね。
 手伝いの都合があると繰り返し浅草近辺を訪れるので、かつてないほど浅草を歩いたが、まさにインバウンド景気たけなわの、混雑のやや北、奥浅草とよばれるあたりで、ひっそりと──でもないかな──咲く、ほんとうに美しい花を、たいせつにしたい思いからだ。

 レンタル浴衣で闊歩する日本やアジア各国の若い女のコたち。それはそれでありがたいことだけれど、あの不気味な着付け具合を見せつけられたり、外国人観光客向けの(日本人にも買う人がけっこういる)「GEISHA」みやげ品のかなり多くが、「芸者」でなく「花魁」であったりする(芸者[芸妓]と花魁[遊女]は違う。念のためだが)のを毎度、見るうちに、「がんばれ浅草芸者!」という気分になってくるわけだ。

 だったら、お座敷遊びを自分でやって、年に何度か総揚げするなり、本筋の支援をしろ、か。
 そ、そうですね……。
 じつは「浅草おどり」を宣伝したくなったのは、このイベントで、わたしが発案して形になった「浅草みやげ」も、いくつか売られるというからだ。
 どのおみやげがそうかは、売り場で想像ください、ということで、久しぶりに再出発をきる「浅草おどり」を、ぜひ、観に来てください。

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★チラシ画像はクリックで拡大。
 浅草おどり「令和の寿(ことほぎ)」
 10月25日(金) 15時30分開演
 10月26日(土) 12時00分、15時30分開演
 浅草公会堂(東京・台東区) 全席指定 S:5000円 A:2000円
 問い合わせ:浅草おどり公演事務局 03-5355-1280

★なんと赤坂芸者衆も応援出演! おトクだ!
★浅草見番には日本に唯一残った「ほんもの」の幇間(ほうかん=太鼓もち)が所属。
 当日は楽しいお座敷芸を披露してくれます。

 来場者に無料パンフレット進呈
 展示ホール、ロビーにて、芸者さんのお茶席、伝統工芸実演、おみやげ販売あり



 ついでに、もうひとこと。今回は実現しなかった、われながら「惜しい」おみやげ。
 浅草名物といえば人形焼、ならばと発案した「芸者人形焼」だ。

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 素人造作で自分でサンプルまで作り提出(笑)、内々には好評と聞いたが、「型」製造予算がなくて見送られたそうだ。
「型」とは昔の鯛焼きの型、で分からなければ、ホットサンドイッチを焼くやつに似た、ヤットコみたいなのです。
 もしこの芸者人形焼が「いい」とお思いになり、「型」の協賛をしてあげようという場合は、ぜひ「浅草おどり」を観に行き、会場の関係者に申し出てください。
 なお、この案は浅草見番に帰属。浅草で実現する前にパクらないで(笑)くださいね。(ケ)


 浅草の地方(じかた=演奏担当)さんをつとめる、浅草紫沙さんのブログ「唄と三味線と」は→こちら←
 浅草芸者イベント情報などが充実している。
 紫沙さんは清元や小唄の先生で、イベントやメディアでも演奏。「芸大(東京芸術大学)卒の芸者さん」である。
posted by 冬の夢 at 20:00 | Comment(0) | 伝統芸能 舞踊・芸者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする