[文芸・読書]の記事一覧

John Keats を読む Lines on the Mermaid Tavern 邦訳【テイク1】[2017/08/05]
 詩の訳に誤訳があり、関連して本文書き直しの要が生じました。  再アップロードは、かなりさきになるか、とりやめる場合があります。  読んでくださったかたには、お詫びします。..

高橋和巳『我が心は石にあらず』再読 〜 今になって気付かされること[2017/07/12]
幾たびかの引越しや不用品の整理をかいくぐって、今でも本棚の片隅に陣取っている数十冊の古い文庫本。ふと思いついて手に取ると、昔読んだ記憶が一気に溢れてくるものもあれば、タイトルだ..

たまには詩でも #6[2017/06/25]
  君の場所(1) 永遠に失われた君ともう一度話したい 心ゆくまで 夜が白々と明けそめるまで あの日からぼくに何があったのか あのときからぼくが何を考え 何..

たまには詩でも #5[2017/06/09]
悲しみ〜古いノートから アスファルトの道には足跡もつかないから 離れていく君を追う術はぼくにはなかった 記憶が蘇るというからには やはり忘れるということは 死..

翻訳の問題:ポール・ヴァレリー『カイエ篇』[2017/06/06]
 ときどき音楽中毒になる。そして、もっと稀には「中島みゆき病」にもなる。が、今はフランスの詩人というべきか、偉人というべきか、異人というべきか、ともかく、かなり風変わりな知性を..

ケネス・バーク(Kenneth Burke)、異端のすすめ[2017/04/05]
(読み返してみて、我ながらこれでは誤解を生みかねないと感じるところがあったので、一部書き変えました。)  ケネス・バーク(Kenneth Burke; 1897-1993..

古事記は縄文火山の記憶の書でもあるという面白い本が出た[2017/03/27]
 このブログで紹介したことがある、蒲池明弘さんの著書が、文春新書の一冊としてさきごろ発売された。  不思議なタイトルの本だ。 『火山で読み解く古事記の謎』。  古事記..

平野啓一郎『マチネの終わりに』 〜 小説を読む愉しみと悲劇の匂い[2017/03/08]
(かなり長いです) 平野啓一郎を読むようになったのは『決壊』からだ。衝撃のデビュー作と謳われた『日蝕』も『葬送』も読んだことがなかった。この二冊は本屋でパラパラと流し読みした..

たまには詩でも #4[2017/02/13]
「過去の唄」 ふり返ると過去はいつも一枚の薄っぺらな絵になっちまう 何の厚みもなく、全てが平準化 それも絵巻や間抜けに横長のパノラマなんかでなく シャガールか、それ..

新刊書店と『遺失物管理所』[2017/02/09]
 新刊書店に入ると、ひどく気分がふさぐようになった。  このブログのべつの筆者が大型新刊書店の継承出店を絶賛しているが、ああいう店づくりは、まったく苦手。本や雑誌に食い殺され..

「大阪城=前方後円墳」という説を知っていますか?[2017/01/27]
「○○○○という説を知っていますか?」というのは、インターネットの客寄せ常套句のひとつ。 「まとめ」と称してネット上の既存情報を巧妙に切り貼りし、アクセスを稼いで、連動する広..

John Keats を読む Why did I laugh to-night ? 邦訳【テイク2】[2016/11/12]
Why did I laugh to-night? No voice will tell:  どうしてぼくは今夜 笑ったんだろう ? 教えてくれる声とてない No God,..

John Keats を読む O Solitude! if I must with thee dwell, 邦訳【テイク2】[2016/10/30]
O Solitude! if I must with thee dwell,  ああ 孤独よ! おまえと ひとつ屋根の下にいなくちゃならないなら Let it not be..

John Keats を読む To Autumn 邦訳【完成版】[2016/10/23]
  To Autumn Season of mists and mellow fruitfulness 秋は霧 おだやかな実りの季節 Close bo..

ボブ・ディランとノーベル賞 (多分「続き」があるはず……)[2016/10/18]
 この話題について書きたい気持ちと、同時に書くことを躊躇う気持ちがせめぎ合っている。自分でも自分の考えにまとまりがつかないのだろう。そこで、言い訳がましいけど、断章のような形で..

To be, or not to be は、生きるべきか死ぬべきか? [2016/09/24]
今さらの話ではあるが、ハムレットの(というか、あらゆる舞台を通して?)最も有名な台詞である To be, or not to be--that is the questionの..

閑さや 岩にしみ入る 蝉の声: この蝉はヒグラシに決まっている[2016/08/18]
 神戸に暮らし始めて二年になる。つまり、この夏で神戸の夏を二度経験したことになる。住居が海沿いにあるので比較的涼しく、朝夕出歩くときに海を眺め、凪いだ海を大小の船が滑るように進..

高橋和巳「孤立無援の思想」と森田童子 [3/3]【改】[2016/07/30]
 高橋和巳の小説を読みだしたのは、高橋が亡くなって十年ほど後のことだ。  予備校生のころか、大学生になってからか。  なんの事前知識もなく手にとった。  一九七〇年代後半..

高橋和巳「孤立無援の思想」と森田童子 [2/3][2016/07/29]
「五分で読める『孤立無援の思想』」のようなまとめを自分がしてどうする、と思うけれども、なにしろ高橋和巳の文章は晦渋だ。「孤立無援の思想」は読みやすいほうで、長編小説にはまいって..

高橋和巳「孤立無援の思想」と森田童子 [1/3][2016/07/28]
 参院選、東京都知事選と続く二〇一六年七月。  高橋和巳の「孤立無援の思想」を、読み返し続けている。四百字詰で二十五枚ほど、岩波書店「同時代ライブラリー」版で一六ページ強の小..

武田泰淳『森と湖のまつり』 〜 意外な軽さの理由[2016/07/12]
武田泰淳(※1)の小説は『風媒花』と『ひかりごけ』しか読んだことがない。『風媒花』はスケールの大きさを感じさせるのに、尻切れとんぼで終わってしまう中途半端な作品だったし、『ひか..

たまには詩でも #3[2016/04/13]
ヘボな詩を載せるのがまだたった3回とは! 我ながらかなり驚く。 「思い出すこと」 月日は百代の過客 時間を旅人に喩えることが あの日からこんなに遠く離れてしまっ..

久生十蘭の『墓地展望亭』を読む事、並に口述筆記による小説作法の事[2016/02/03]
リストリア王国。パリからバルカン半島へ大陸鉄道でわたった先にあるヨーロッパの小国。ルネサンス式の王宮は国王の居所でもあり、その長く続く王制は国民に支持される一方で、王位継承権を..

ジョン・キーツ「魂創造の谷」、あるいは、自殺したくなったら読む手紙[2015/12/24]
 この一連のブログでジョン・キーツの詩が二つも訳出されている。キーツ愛好者の一人としてはうれしい限りだ。日頃英語の詩を読んでいて、それを日本語に移すことの困難は十分に知っている..

John Keats を読む On Death 邦訳【完成版】──自殺したくなったら読む詩[2015/12/19]
On Death Can death be sleep, when life is but a dream, And scenes of bliss pass as..