[映画 邦画]の記事一覧

『ゆきゆきて、神軍』とドキュメンタリー映画、またはニュルンベルク裁判のこと[2021/08/19]
 原一男監督の『ゆきゆきて、神軍』(※1)。昭和六十二年(1987年)にミニシアターで公開され、連日立ち見になったという伝説的なドキュメンタリー映画だ。忘れっぽい性格ゆえに、毎..

映画『東京五輪音頭』へのコメント[2021/06/17]
 一九六四年九月公開の、この映画を初めて見たのは、DVD版が出た数年後の二〇一五年ごろでしょうか。  東京オリンピック開催が決まったのは、二〇一三年秋。この文を書いている二〇..

「小津安二郎『小早川家の秋』は豆腐ではなく……」へのコメント[2021/06/10]
 べつの筆者の文へのコメントとして書きましたが、コメントには長すぎるので、ブログ記事としました。この文の三つ前にアップされている「小津安二郎『小早川家の秋』は豆腐ではなくガンモ..

「小林正樹『怪談』 〜 映画における美術の役割」へのコメント[2021/06/09]
 べつの筆者の文へのコメントとして書きましたが、コメントには長すぎたので、ブログ記事としました。本編の「小林正樹『怪談』 〜 映画における美術の役割」も、ご一読ください。 ..

「成瀬巳喜男『浮雲』〜 高峰秀子の声と永遠の春の都ダラット」へのコメント ..[2021/06/08]
 べつの筆者の文へのコメントとして書きましたが、コメントとして投稿するには長すぎたので、ブログ記事としました。べつの筆者が書いた「成瀬巳喜男『浮雲』〜 高峰秀子の声と永遠の春の..

小津安二郎『小早川家の秋』は豆腐ではなくガンモドキか[2021/06/05]
 松竹専属の小津安二郎が東宝に招かれて監督した作品が『小早川家の秋』(こはやがわけのあき)。昭和三十六年(1961年)の製作当時、東宝に所属していた俳優がまとめて出演していて、..

成瀬巳喜男『浮雲』〜 高峰秀子の声と永遠の春の都ダラット[2021/04/21]
 成瀬巳喜男が監督した昭和三十年公開の東宝映画『浮雲』。以前TVの衛星放送で見ただけだったし、4Kリマスター版で上映されるというので、大雨が降る中を神保町シアターまで足を運ぶこ..

『西鶴一代女』再見 〜 溝口健二という暴君または名監督[2021/01/16]
 溝口健二の『西鶴一代女』を数十年ぶりに再見。最近は映画を見ながら「これは凄い…」と呟くことなどとんとなかったのだが、久しぶりに映画に圧倒される体験だった。最初に見たのは学生時..

「男はつらいよシリーズ」全作品鑑賞苦行記 C(にて打ち止め)[2020/12/18]
 「男はつらいよシリーズ」連続鑑賞。第三十五作まで見て、ついに棄権することにした。理由は後述の通り。製作順、タイトル、公開年、マドンナ女優、採点(双葉十三郎基準)、特徴、満男の..

「男はつらいよシリーズ」全作品鑑賞苦行記 B(まで来た)[2020/10/18]
@はこちら Aはこちら 「男はつらいよシリーズ」連続鑑賞をなんとか継続して、第二十六作まで来たところ。折り返し点を通過しながらも、シリーズがパターン化・マンネリ化してい..

原節子と三船敏郎 〜『東京の恋人』と『愛情の決算』での共演[2020/09/30]
 日本映画を代表する俳優は誰だろうか。好き嫌いは人それぞれにしても、昭和から平成、令和の今日までを概観したうえで選ぶとすれば、原節子と三船敏郎のふたりになるのではないか。いやい..

『君の名は』三部作を一気見する[2020/08/26]
 『君の名は』は、昭和二十八年から二十九年にかけて三部作として公開された松竹映画。元はNHKラジオで放送された連続ドラマで、毎週木曜日の夜八時半になると銭湯の女湯が空になったと..

「男はつらいよシリーズ」全作品鑑賞苦行記 A(のつもり)[2020/08/14]
@はこちらです。  「男はつらいよシリーズ」連続鑑賞をとりあえず継続中。今回は第九作から十七作までの記録となります。  @では寅さんが繰り返す迷惑行為を作品ごとに取り上..

溝口健二『残菊物語』と明治期の歌舞伎[2020/07/30]
 二代目尾上菊之助が主人公の『残菊物語』。溝口健二の映画は数本しか見ていないが、長回しや移動を多用したショットが特徴だということは、本作においても明らか。そして、太平洋戦争が始..

『安城家の舞踏會』 〜 映画の古典にノックアウトされた話[2020/07/22]
 映画評論家の双葉十三郎は、外国映画が専門だと思っていた。ところが日本映画も大量に見ていて、その博識ぶりは『日本映画 ぼくの300本』(文春新書)を読むと一目瞭然だ。その巻末に..

「男はつらいよシリーズ」全作品鑑賞苦行記 @(の予定)[2020/06/15]
 四月からBSテレ東で始まった「土曜は寅さん!4Kでらっくす」。これまでも「男はつらいよシリーズ」は度々番組化されてきたが、今回はTV初の全作4Kデジタル修復版での放映。私がこ..

小林正樹『怪談』 〜 映画における美術の役割[2020/06/07]
 小林正樹監督の『怪談』を見ようと思ったのは、岸惠子の「私の履歴書」(※1)に『怪談』にまつわる逸話が出てきたから。パリに住む家族と離れて京都で長期間撮影した『怪談』が、めでた..

TVドラマ『沈まぬ太陽』 〜 単純化と対立化による引き込み力[2020/05/05]
 昭和六十年八月。私はつくば万博の会場にいた。つくば万博とは「国際科学技術博覧会」の略称で、その年の三月から九月まで筑波研究学園都市で開かれた国際博覧会。会場には世界各国や日本..

『男はつらいよ お帰り寅さん』を見た大晦日[2020/01/04]
 『男はつらいよ』を集中的に見たのは地元にいた高校生のとき。大学に入って上京するとフィルムセンターや名画座など面白い映画をたくさん見られる場が増えて、『男はつらいよ』を見ること..

『河のほとりで』 〜 昭和は遠くなりにけり[2019/05/04]
令和の時代が始まったのに昭和の映画の話をすること自体、意地を通しているようでみっともないように思える。けれども『河のほとりで』の中で、東宝映画のシンデレラガールとして売り出した..

『花の中の娘たち』──東宝初のカラー劇映画と多摩川梨のこと【改】[2019/01/07]
 日本初のカラー映画、それも国産フィルムで撮影された長編劇映画は?  一九五一年公開の、『カルメン故郷に帰る』(松竹・木下恵介)だ。  郷里の田舎でひと騒動起こすストリッパ..

『海底軍艦』 〜 東宝特撮映画の中でも抜群の出来栄え![2018/11/13]
日本映画専門チャンネルで連続放映されていた「東宝特撮王国」。ワールドワイドに特撮の古典となった『ゴジラ』の後、東宝は怪獣映画だけではなく、特撮SF作品を連続して平行投入した。あ..

『蜘蛛巣城』再見 〜 黒澤明の本質は何か?[2018/08/26]
「国立映画アーカイブ」という名称になったのだけれど、わかりやすいのはやっぱり「フィルムセンター」。京橋にあるその建物には、大小二つのホールと展覧会場があって、そこでは「国立映画..

『七人の侍』(4Kデジタルリマスター版)を見たらば[2018/07/21]
初めて『七人の侍』を見たのは中学生のとき。東宝が完全版と称して、初公開時と同じ尺でリバイバル上映したと記憶している(※1)。『荒野の七人』を見て、スティーヴ・マックィーンの格好..

『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』 ゴールデンウィークと冷凍怪獣[2018/05/05]
 買ってもらったプラモデルは、軍艦が「摩耶」、怪獣は「バルゴン」だった。  いずれも幼稚園か小学校低学年のとき。両者がどれくらい偉いかは、よく知らなかった。  いま思えば、..